モデルワムから発売される、フル3Dプリンタ製のED5060重連型の作り方です。
Ver.2として車体と屋根が改良品になりました。詳しくは下記リンクをご確認ください(2023/10/09)
車体キットはこちらから
<ご注意>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この製品は水洗い光造形レジン成形品(2次硬化済み)です。
壊れやすいため、取扱いに注意し、直射日光は避けて保管してください。洗浄は通常不要ですが、洗浄は流水で行い1日以上日陰干しをしてください。
接着はゴム系接着材などをご利用ください。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
箱の中身はこんな感じで梱包しています。
「車体の空間にもパーツが入っています」
<プロトタイプについて>
このキットはED5060の中でも、重連総括改造されたED5061〜5065が該当します。なお、5080はランボードに足が無くパンタ台の形状が異なります。ED5081〜5083を作成する際これを再現するパーツセットを作成しましたのでご利用ください。(もっともごく僅かな差ですが・・・)
「左:製品付属の前期形パンタ台、右:別パーツの後期型パンタ台」
また、ED5060でも重連化改造されなかったED5066〜5073は、デッキ周りのほかにも床下配管の取り回しが異なるため、別パーツを作成してとまれみよから非重連型としてリリース予定です。もうしばらくお待ちください。
<作り方>
作り方の流れは以下の通りです
@ 積層痕処理
A 塗装
B 組立
<@ 積層痕処理>
製造仕組みによりところどころ縞々の模様が発生します。遠目で見れば気にならないのであれば、そのまま塗装でも構いませんが、前面などは処理をしておいたほうが良いでしょう。
やすりスティックや紙やすり片などを駆使して撫でるようにして消していきます。
「左:処理済、右:未処理」
前面は扉の左右面、斜めになっている部分に模様が浮き出ます。
「おでこ部分の積層痕。左:処理済、右:未処理」
ここは比較的処理しやすいです。
「側面」
出力の都合上縦線が生じている場合サフを吹けば消えますが、なかなか消えないようでしたらパテ埋めをしてください。
「屋根の積層痕」
ここは入り組んでいるため手間がかかりますが、焦らず少しずつ積層痕処理をしてください
「処理後」
白くなっている部分をやすりで磨きました。やすりスティックで粗方磨いたら、斜めに切った角棒などに両面テープで紙やすりを付けて入り組んだ部分を磨くとやりやすいです。
「屋根端面の処理」
屋根の端面にサポート痕が残っています。屋根と車体をはめてみて、嵌め合いがキツくならないように調整してください。
またライトの逃げの丸く切り欠いている部分もやすりで当たる部分を少し広げると入り易くなります。
いずれも、片側をはめてから軽く押し込むと入るように調整してください。
屋根を車体へギュッと押し込むようにはせず、上乗せて軽く押し込む程度にします。
やすりで磨き終わったら、サフを吹いて磨き残しが無いか確認します。
「2回目のサフ吹きが終わりました」
サフを吹けば必ず磨き残しが出るものです。1回で終わるようにせず、磨き→サフ→磨き残し除去→再サフを行えば失敗が少ないと思います。
磨き終わり、サフを吹く前に車体の粉を落とすために洗浄する際は、水に浸けず流水で流しながら筆で撫でて手早く済ませてください。
<A 塗装>
磨きに問題がなければ車体色の塗装を行います。参考までに私の塗装例は以下の通りです。
車体色:GM02 ぶどう色2号+黒
室内、運転台:GM45 淡緑1号
手すり、ゼブラの黄色:クレオス C58 黄橙色
足回り、デッキ下部:GM09 ねずみ色1号
パンタ台:碍子に白を差し、碍子を載せる横板は銀で塗装
デッキ手すりは下記図の通り、不要部分を取り除いてベースにつけたままで塗装をするとやりやすいです。
ニッパーで切り取りますが実際やってみると、鎖部分は特に折れやすいので注意が必要です。
奥のサポートを除去しようとして、手前の鎖が折れてしまいました。。。
「あまり無理して取ろうとしない方がいいです」
「クレオス C58 黄橙色で塗りました」
「ゼブラ塗装」
ゼブラは2mm幅のマスキングテープでマスク出来ます。
「窓をマスキング」
室内色の淡緑を塗ったら、窓をマスキングして車体色の茶色を塗ります。このとき10mm幅のマスキングテープを用いると窓部分の凹みにちょうど入るのでマスキングしやすいです。
<B 組立>
塗装が終わったら組立に進みます。基本的に穴に差し込んで組み立てられますが、一部緩い場所などはゴム系接着剤を利用してください。
●「車体の組立概要」
台車受け左右は、ロープ掛けが車体外側に来るように接着します。
●「パンタ台の見分け方」
パンタ台の手すりはパンタの外側を残し内側は切り取ります。また、パンタはシリンダが車体外側を向くようにそれぞれ取り付けます。
パンタ台はねじがスルーする大きさの穴が開いており、屋根にねじをセルフタッピングしてパンタを固定します。パンタ台の穴にねじを通過させて、M1.2x6mm(もしくはもう少し長め)のねじで屋根の穴で固定してください。(パンタ台はあらかじめゴム系などで留めておくと固定しやすいです)
「パンタヒンジの横梁は実車に合わせて切取ると実感的です」
●「手すりの差し込み」
窓の脇だけ、形が歪な手すりを差し込みます。幅広と幅狭はよく見ないとわからない微妙な違いです。
足の長さが違いますので取付面の傾斜に沿って取付穴に差し込んでください。
屋根の手すりも台座につけたまま塗装した後、ピンセットで根本からつまんで折り取ります
取り出したフックをそれぞれの四隅へ外側を向くように写真を参考にして差し込んでください。
「屋根の手すり取付」
●「デッキの組立方」
カプラーをデッキに差し込んでねじ止めします。
「M2X6mmのねじでIMONカプラー205をねじ止め」
●「デッキの見分け方」
浅草方のデッキにジャンパ線付き解放てこを取り付けます。
また非重連は向きは無く、浅草方館林方ともに同じデッキになります。
デッキには薄く「館」と「浅」の文字が書かれていますが、ジャンパ栓受の位置やエアホース差し込み穴の位置で見分けられます。(※デッキのに刻印した文字が間違えていました。刻印は無視してください。ジャンパ栓受けが向かって左が浅草方、向かって右が館林方です)向きを間違えなければ造形に問題は無いので注意して組み立ててください。(2022/01/23)
●「足回りの組立方」
非重連の配管は重連の「044.箱アリ」と「047.箱小」が同じ向きになります。
非重連の配管「047.箱小」は上の写真の通り、箱小についている配管を切り出して、タンクの左と中に差し込みます。
「非重連配管完成」
パワトラへ台車枠の取付は、パワトラ付属の金具とネジを用いて取り付けます。
「ウエイトの差し込み」
フレームへパワトラ付属のウエイトを3枚×2個分の6枚を写真のように差し込んみます。差し込んだら取り外すと爪やフレーム本体が折れる可能性があるので、ウエイトの取り外しは避けてください。
「台車枠の取付」
金具は短い方を用います。ねじは強く締めると穴が割れたり、セルフタッピングしたネジ山を舐めるため、強く締めずねじが奥まで入ったら締めるのをやめてください。
パワトラの端子は外側に少し曲げて、端子と反対側にオイルダンパが来るように台車枠を取り付けます。
「台車完成」
台車端梁はゴム系接着剤で取り付けて、いずれのねじも軽く締めるだけにして台車枠にガタツキがあるようにしてください。
「動力完成」
フレームにパワトラをねじ止めしたら完成です。
「床下配管取付」
フレームに床下配管枠をパチンとはめ込みます。
上から車体を被せると、フレームの両脇のつめが車体仕切裏にある四角いでっぱりにはまります。
車体の向きと、デッキの向き、屋根の向きは下の絵を参考にしてください。
「それにしてもショボい絵だ」
非重連の場合の配管箱付きは箱小が対応します。
車体は窓セルとナンバー表記類を入れて、前照灯と尾灯のレンズは、それぞれ1mmと0.5mm径の光ファイバをあぶってレンズ状にしたものを差し込んでください。
「窓セルを切り出す際の目安サイズです」
すべて組付けたら完成です。
「運転台と室内機器」
運転台に色差しをするといい感じで屋根を閉じたくなくなります(笑)
<実車例>
「2003/9/20 さよなら貨物イベント」
ED5060の浅草方デッキの参考に。
「2002年のはず、北館林から発車したED5063+ED508?タキ返空」
このときはまだカバー付き避雷器ですが、この後撮影したED5063は円筒型避雷器に交換されていました。
「2003年、さよなら貨物イベントに使われるタキ6両をけん引」
「たぶん2002年 久喜駅 ED5081 @」
インレタの貼り付け位置の参考に。